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1.四半期報告書制度の廃止に伴う改正「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」の公表

2023年11月に「金融商品取引法等の一部を改正する法律」が成立し、2024年4月1日から四半期報告書制度が廃止され、第1四半期及び第3四半期については四半期決算短信に一本化されると共に、金融商品取引法上の開示制度としては、中間会計期間について半期報告書の開示が行われることとなりました。

上場会社の半期報告書に関する改正概要:

次の中間財務諸表の作成方法等を規定しました。

  • 従前の四半期財務諸表 → 第一種中間財務諸表

第一種中間財務諸表(金融商品取引法第24条の5第1項の表の第一号の中欄に掲げる事項を記載した半期報告書に含まれる中間財務諸表(中間貸借対照表、中間損益計算書及び中間キャッシュ・フロー計算書)

上場会社が提出する半期報告書に含まれる中間(連結)財務諸表は、「第一種」中間(連結)財務諸表といいます。
  • 従前の中間財務諸表   → 第ニ種中間財務諸表

第二種中間財務諸表(法第24条の5第1項の表の第二号又は第三号の中欄に掲げる事項を記載した半期報告書に含まれる中間財務諸表(中間貸借対照表、中間損益計算書、中間株主資本等変動計算書及び中間キャッシュ・フロー計算書)

次の内閣府令を整備

  • 「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」
  • 「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」

次の内閣府令を廃止

  • 中間財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則
  • 四半期財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則
  • 中間連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則
  • 四半期連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則

 

金融商品取引法第24条の5第1項の表(第一号が上場会社の該当項目)

第一号 第24条第1項第1号に掲げる有価証券(※)その他流通状況がこれに準ずるものの発行者である会社その他の政令で定めるもの(以下この表において「上場会社等」という。)のうち次号の上欄に掲げる会社以外の会社 当該事業年度が開始した日以後六月間の当該会社の属する企業集団の経理の状況その他の公益又は投資者保護のため必要かつ適当なものとして内閣府令で定める事項(以下この表において「半期報告書共通記載事項」という。) 当該期間が経過した日から起算して45日以内の政令で定める期間内

 

第二号 上場会社等のうち金融システムの安定を図るためその業務の健全性を確保する必要がある事業として内閣府令で定める事業を行う会社 当該事業年度が開始した日以後六月間の半期報告書共通記載事項及び当該会社に係るこれと同様の事項として内閣府令で定める事項 当該期間が経過した日から起算して60日以内の政令で定める期間内
第三号 上場会社等以外の会社

 

当該事業年度が開始した日以後六月間の半期報告書共通記載事項及び当該会社に係るこれと同様の事項並びにこれらを補足する事項として内閣府令で定める事項 当該期間が経過した日から起算して三月以内

 

(※)金融商品取引所に上場されている有価証券(特定上場有価証券を除く。)

 

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