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■私立幼稚園学校法人会計-個人立の会計処理② 関連する規定等-所得税関連について

個人立幼稚園の会計処理に関しては、どのような法律や規定を考慮する必要があるのでしょうか。今回は、個人立の幼稚園という独特な状況で考慮すべき、3つの大きな法律や規定等の内、所得税関連(消費税等を含む)について、解説していきます。

 

(2)個人の確定申告に対応するため(所得税及び消費税等の申告) について

個人立の幼稚園の場合、その運営により得た収入とその運営により支払った費用の差額の利益について、個人の確定申告として暦年の会計基準で申告をする必要があります。また、その運営により得た消費税等に関しても、一定の要件を満たせば申告をし、消費税を申告することが必要になります。それぞれについて、説明をしていきたいと思います。

 

(2)-1 所得税について

青色申告者を前提にすれば、所得税に関しては、原則、異なる事業ごとに青色申告書を作成する必要があります。この青色申告書を作成するためには、以下の点を考慮して作成する必要があります。

①暦年決算であること

所得税の申告については、初年度などを除きその年の1月1日から12月31日までの益金と損金をまとめ、申告する必要があります。

②個人の所得ごとに分けて計算する必要があること

個人の確定申告の場合、法人と異なりその生じた所得に分けて各々申告する必要があります。具体的には、園の会計として所有している預金の利息などは、個人の所得税に応じて利子所得として申告する必要がありますし、園の固定資産を売却して譲渡損益が出た場合は、原則譲渡所得として分離して所得計算する必要があります。

③特定の会計処理を選択する場合に、届出が必要になること

個人の確定申告上は、予め定められた会計基準があります。これらと異なる処理を選択する場合には、予め届出が必要なります。具体的には、固定資産の償却方法や棚卸資産の処理基準等、自身が選択したい会計基準がある場合、これらを事前に届出する必要があります。

④個人確定申告に特有の資本に関する処理をしていくことが必要になる、

個人の確定申告の際には、一般の法人の会計基準には存在しない、事業主貸や事業主借勘定及び元入金勘定など、個人特有の会計処理を選択することが必要になります。

ここで、市販の会計ソフトなどを使用していなければ問題になりませんが、市販の会計ソフト等を利用している場合、これらの勘定科目を翌期に繰り越す時に、法人と異なる処理になってしまうことがあります。これに関しても留意が必要になると考えられます。

 

(2)-2 消費税等の申告について

他の事業と合わせて、基準事業年度の課税売上が10百万円を超える場合(設立時等の処理は個々では考慮しません)、消費税等の申告をする必要があります。ここで、消費税の申告が必要な場合には、以下の点で留意が必要になります。

①暦年決算であること

所得税同様、消費税等に関しても暦年で決算処理をする必要があります。

②税抜処理等に留意が必要になる。

一概にはいえませんが、消費税等の処理をする場合、選択する会計処理は一般的には税抜処理となります。他方、後に説明しますが学校法人会計を適用する場合には税込処理が望ましいこととなります。これら処理は、処理全般に影響を及ぼすため、留意が必要になります。

③消費税等特有の処理がある場合に留意が必要になる。

一般の会計ソフトを利用している場合には、特定の状況の場合には課税売上と課税仕入れのマイナスを明確に分離するなどの留意が必要になってきます。例えば、従業員から給食代を徴収している時など、これらの処理について総額処理が必要になることがあるので、これらに関しても留意が必要になってきます。

また、それ以外にも消費税申告を意識した処理をする必要がありますので、これらの状況も考慮して会計処理を選択することが必要になります。

 

以上

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